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大人の童話ー弥生
3月のお題で綴った、大人の童話です。
弥生の最後の夜を・・・お楽しみくださいませ。

はじめての 出会いは海の 側の宿
うっそうと 茂る林に 蝉時雨
恋愛も 夢物語の 初なころ
好きだよの ただ一言に 頷いて
夢に見る 彼の面影 後髪

時を経て 吾他の男(ひと)の 新妻に
初志貫徹 彼は新人 教職員
人目避け 新学期前の 逢瀬かな
日に焼けた 彼を見るのは 桜(はな)の頃
元気だね 肩の桜に 手を伸ばす
次の春 新婚なのさと 照れる彼
おめでとう 嬉しいはずが 涙落ち

もう君を 腕に抱けない いまは・・・もう
泣かないで 差し出す腕に すがりつき
今はなき 桜の下で 交わすキス
新年度 迎える度に 思い出す
初恋の 桜の記憶 甘い過去
【2007/03/31 19:31 】 | 大人の童話 | コメント(0) | トラックバック(0)
大人の童話/雪月
2月のお題で綴った、大人の童話です。
雪月(2月)の最後の夜を・・・お楽しみくださいませ。

行きつけの バーで今宵は ホットラム
隣り合う 男(ひと)の手に浮く 桃の痣
忘れ得ぬ 夫(つま)の印と 雪の声
喪も明けぬ うちに水蜜 晒す吾
広き胸 わが桃潰し 縋り逝き

添えるなら 百の言葉も 馬耳東風
裄測る 貴方の背中に そっと添い
一針に 百世を願いし 絹紬
粋だねと 雪輪の襦袢 きしむ帯
嬉しいと 手を引き連れし 桃の縁 
縁側で 腿にうれしき 重たさよ
桃のよう そっと探るは 耳掃除

夜明け前 百度見やる 彼の顔
逝かないで わたしを置いて 雪の朝
逝きはせぬ 信じて添いし 愛し女(ひと)
涙すら 久しくなりぬ 雪の頬  
喪の明けた 桃の節句に 誓う明日
【2007/02/28 18:55 】 | 大人の童話 | コメント(4) | トラックバック(0)
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